DENIM BRAND GUIDE
日本・イタリア・アメリカのおすすめデニムブランド。大人が選びたい名品デニム案内
デニムは、どこの国のブランドを選ぶかで表情が大きく変わります。
日本のデニムは、緻密なものづくりと生地へのこだわり。
アメリカのデニムは、カルチャーやヘリテージを感じる無骨さ。
イタリアのデニムは、テーラリング由来の美しいシルエットと上品さ。
同じジーンズでも、背景にある思想はまったく違います。
今回は、日本、アメリカ、イタリアから、大人が知っておきたいデニムブランドをピックアップ。
RESOLUTE、CIOTA、RE/DONE、TELLASONはブランドのコンセプトを中心に。
PT TORINO DENIMとTramarossaは、ブランドの魅力に加えておすすめ商品も紹介します。
「とりあえずデニム」ではなく、「このブランドだから穿きたい」。
そんな一本を探すためのブランド案内です。
デニムブランドは“国ごとの個性”で選ぶと面白い
デニム選びでまず見るべきなのは、色落ちやシルエット。
ただ、大人が長く付き合える一本を探すなら、そのブランドがどんな考えでデニムを作っているのかも見ておきたいところです。
日本ブランドなら、体型に合うシルエットや生地、縫製の精度。
アメリカブランドなら、デニム本来の空気感やカルチャー。
イタリアブランドなら、ジャケットやレザーシューズにも合う上品な見え方。
どれが正解というより、どんな服装に合わせたいかで選ぶのが一番です。
デニムは“作業着”から始まった服ですが、今では国ごとの美意識がしっかり出るアイテム。
だからこそ、ブランドを知るほど選ぶ楽しさが増していきます。
RESOLUTE|日本人の体型に合う、理想のスタンダードジーンズ

日本製ジーンズのスタンダードを追求するブランド
日本のデニムブランドで、まず外せない存在がRESOLUTE。
デザイナーの林芳亨氏は、30年以上ジーンズ作りに携わってきた人物。
かつてDENIMEのデザイナーとして日本のレプリカジーンズブームを牽引し、その後、自身の理想とするジーパンを追求するためにRESOLUTEをスタートさせました。
ブランドの出発点にあるのは、1970年代のLevi’s 501、いわゆる66モデルへの憧れ。
ただしRESOLUTEが目指しているのは、単なるヴィンテージの再現ではありません。
大切にしているのは、日本人が穿いたときにきれいに見えるシルエットです。
Levi’sを穿いたアメリカ人は格好いい。
でも、日本人が同じように穿いても、同じ見え方にはならない。
その考えから、林氏は何度もパターンを起こし、日本人の体型に合うジーンズの形を追求しました。
代表モデルの710は、ウエストとレングスの展開が非常に豊富。
裾を切らずに穿けるように設計されているため、ジーンズ本来のシルエットを崩さず、自分の体に合った一本を選びやすいのが特徴です。
生地の織り、縫製、加工まで日本国内で行われるMADE IN JAPANのジーンズ。
流行に左右される一本ではなく、何年経っても同じものが手に入る“道具”のようなジーンズです。
RESOLUTEは、ヴィンテージの空気感を大切にしながら、日本人の体型に合うシルエットへ落とし込んだブランド。
細かなサイズ選びにこだわりたい人、長く穿ける定番ジーンズを探している人に向いています。
CIOTA|スビンコットンが生む、なめらかな大人デニム

岡山発。生地から服作りを考えるデニムブランド
CIOTAは、岡山に本拠を構える株式会社シオタが立ち上げたアパレルブランド。
縫製工場であり、生地の製造販売会社でもある背景を活かし、原料の選定から生地のデザイン、織り、洋服のデザイン、縫製仕様、縫製まで、服作りの工程を自社で行えるのが大きな特徴です。
CIOTAの魅力を語るうえで欠かせないのが、スビンコットン。
インド南部で栽培される希少な超長繊細綿で、シルクのような光沢と、カシミアにも例えられるなめらかな肌触りを持つ素材です。
CIOTAのコットン生地には、このスビンコットンが必ず使用されています。
そのため、一般的なデニムの硬さや無骨さとは少し違い、上品でなめらかな表情が出るのが魅力です。
デザインはシンプル。
それは、生地の個性を際立たせるため。
トレンドを強く追うというより、上質な素材から自然に導かれるようなベーシックを作る。
CIOTAのデニムには、そんな静かな説得力があります。
CIOTAは、デニムを無骨に穿くというより、上質な素材感を楽しみたい人におすすめ。
白シャツ、ニット、レザーシューズなど、きれいめな服装にも自然に馴染む大人の日本デニムです。
RE/DONE|古いものを新しくする、LA発のアップサイクルデニム

アメリカンヘリテージを現代的に再解釈するブランド
RE/DONEは、2014年にロサンゼルスでスタートしたデニムブランド。
ブランドの考え方をひと言で表すなら、「古いものを新しくする」。
ヴィンテージデニムを現代のシルエットへ再構築するアップサイクルの発想を、ファッションの前面に押し出したブランドです。
RE/DONEが目指しているのは、デニムにもう一度“個性”を取り戻すこと。
均一に作られた大量生産のジーンズではなく、一本一本に異なる表情を持つヴィンテージを、今の時代に合うバランスへ整える。
そこには、アメリカンヘリテージへの敬意と、サステナビリティへの意識が共存しています。
また、Levi’sやHanes、Dr. Scholl’s、Fordといったアメリカを象徴するブランドとの取り組みもRE/DONEらしいところ。
単なるデニムブランドというより、アメリカの古き良きカルチャーを、現代の感覚で着られる形に変換するブランドです。
RE/DONEは、きれいに整いすぎたデニムよりも、一本ごとの個性やストーリーを楽しみたい人に向いています。
新品なのにヴィンテージのような空気がある。そんなデニムを探しているなら、チェックしておきたいブランドです。
TELLASON|サンフランシスコで作る、リアルなアメリカンジーンズ

“Small runs of real American jeans”を掲げるデニムブランド
TELLASONは、2008年にアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコで創業したデニムブランド。
創業者は、サンフランシスコ育ちのTony PatellaとPete Searson。
ブランド名は、ふたりの名前から付けられています。
彼らにとってジーンズは、ニューヨークやロサンゼルスで作られるものではなく、サンフランシスコで作られるべきもの。
デニム文化の発祥地としてのサンフランシスコへの強い思いが、TELLASONのものづくりの軸になっています。
こだわりは生産地だけではありません。
本革レザーパッチはポートランドのTanner Goods、アンティークカッパーリベットはケンタッキーのメーカーなど、自分たちがベストだと考えるサプライヤーから部材を調達しています。
“It’s small runs of real American jeans”。
大量に作りすぎない。
でも、しっかり本物を作る。
TELLASONのデニムには、そんなアメリカらしい実直さがあります。
TELLASONは、デニム本来の無骨さや、アメリカ製らしい空気感を楽しみたい人におすすめ。
ワーク、ミリタリー、レザー、ブーツ。そういったアイテムと合わせると、ブランドの魅力がより引き立ちます。
PT TORINO DENIM|イタリアらしい美脚シルエットで穿く大人デニム

スラックスの美意識を取り入れたラグジュアリーデニム
イタリアのデニムブランドとして、大人の男性におすすめしたいのがPT TORINO DENIM。
PT TORINOは、パンツ専業ブランドとして知られる存在。
その美しいシルエットやフィッティングの考え方を、ジーンズに代表される5ポケットパンツへ落とし込んだのがPT TORINO DENIMです。
一般的なデニムは、どうしてもカジュアルな印象が強くなりがち。
一方でPT TORINO DENIMは、デニムでありながらスラックスのように脚をきれいに見せてくれるのが魅力です。
ジャケットを羽織っても違和感がない。
レザーシューズにも合わせやすい。
それでいて、休日にTシャツやニットと合わせても堅く見えすぎない。
このバランスは、イタリアブランドならではです。
デニムを“ラフなパンツ”としてだけでなく、“きれいに穿けるパンツ”として選びたい人に、PT TORINO DENIMはかなり頼れる選択肢になります。
おすすめは、細すぎず、脚のラインをきれいに見せてくれるモデル。
ジャケット、ニットポロ、ローファーなど、大人のきれいめカジュアルに合わせるなら、PT TORINO DENIMは非常に使いやすいブランドです。
Tramarossa|テーラーリング感覚で穿ける、イタリアのラグジュアリーデニム
美しいシルエットと快適な穿き心地を両立するイタリアンデニム
Tramarossaは、イタリアらしい上品さを持つラグジュアリーデニムブランド。
ルーツは1967年。テーラー職人だった父が作った、赤いセルベージが特徴のジーンズをもとに、後年、息子たちによってブランドとして発展していきました。
Tramarossaの魅力は、デニムでありながらテーラーリングの空気を感じるところ。
一般的なジーンズのように無骨すぎず、脚のラインをすっきり美しく見せてくれる。
それでいて、ストレッチ性のあるモデルも多く、穿き心地はかなり快適です。
“メイド イン イタリー”らしい美しいシルエット。上質な素材。細部まで整ったディテール。
デニムをカジュアルに穿くというより、ジャケットやシャツと合わせて上品に穿きたい人に向いています。
スリムなデニムは若く見えすぎることもありますが、Tramarossaは生地や作りに上質感があるため、大人の装いに自然に馴染みます。
Tramarossaは、デニムでもきちんと感を出したい人におすすめ。
ジャケットスタイル、レザーシューズ、上質なニットと合わせると、イタリアンデニムらしい色気と品の良さが引き立ちます。
まとめ:デニムは、ブランドの背景で選ぶともっと面白い
デニムは、ただの定番アイテムではありません。
日本には、日本人の体型や素材、縫製に向き合ったデニムがある。
アメリカには、カルチャーや土地の空気を感じるデニムがある。
イタリアには、パンツとしての美しいシルエットを追求したデニムがある。
RESOLUTEは、日本人に合うスタンダードを追求する一本。
CIOTAは、スビンコットンによる上質な素材感を楽しむ一本。
RE/DONEは、ヴィンテージを現代的に再構築する一本。
TELLASONは、サンフランシスコらしいリアルなアメリカンジーンズ。
PT TORINO DENIMは、きれいめに穿けるイタリアンデニム。
Tramarossaは、テーラーリング感覚で楽しむラグジュアリーデニム。
どのブランドを選ぶかで、同じデニムでも印象は大きく変わります。
無骨に穿くのか。上品に穿くのか。素材感を楽しむのか。シルエットを重視するのか。
自分のスタイルに合うブランドを選べば、デニムはもっと長く、もっと気分よく穿ける一本になります。
WARDROBE LAB編集部のひとこと
デニムはつい色落ちや価格だけで選びがちですが、ブランドの背景を知ると選び方がかなり変わります。
日本ブランドならRESOLUTEやCIOTAのように、作り込みや素材の良さを楽しめる。アメリカブランドならRE/DONEやTELLASONのように、カルチャーや空気感まで含めて穿ける。
そして大人のきれいめカジュアルに合わせるなら、PT TORINO DENIMやTramarossaのようなイタリア系デニムもかなり有力です。デニムなのに、ちゃんとして見える。これ、年齢を重ねるほどありがたいポイントです。