BAG
大人のレザーリュック5選。革でも重すぎず、仕事で浮かない一本
革のリュックは重い。よく言われることで、半分は本当です。
ナイロンと比べれば、革はどうしても重くなります。前回の「大人のリュック。ビジネスでも浮かないもの」でも、そう書きました。
ただ、残りの半分は選び方の問題です。今回の5本のうち、重さが公表されている4本は、どれも1.2kgを下回ります。
そして革には、ナイロンにない強みがあります。ジャケットの上に背負っても、鞄として成立すること。ウールの服が増える秋冬は、なおさら革が馴染みます。
今回は、仕事にも使えるレザーリュックを5本。選び方の基準から順に見ていきます。
選ぶ前に。見るのは重さ、革の表情、厚み
レザーリュックで後悔するのは、店頭で空のまま背負って決めたときです。
空のリュックは、どれも軽く感じます。問題は、そこにノートPCと書類と折りたたみ傘が入ったとき。毎朝肩に乗るのは、鞄と荷物の重さの合計です。
もうひとつ、革は種類によって見え方がまるで違います。シボのある革、起毛させた革、雨に強く加工した革。同じ黒でも、仕事の装いとの噛み合い方が変わります。
革のリュックは、空で背負っても分かりません。
PCと書類を入れて、はじめて本当の重さになります。
レザーリュックを選ぶときの3点
- 重さ 空の状態で1kg前後までが、毎日使える目安。1.2kgを超えると、荷物を入れたときに肩に来る。
- 革の表情 シュリンクレザー(革を縮ませて、表面にシボを出したもの)は、凹凸が細かい傷を散らすので目立ちにくい。毎日使うならこれ。ヌバック(表面を細かく起毛させた革)はマットで柔らかく見えるが、水を吸いやすく雨に弱い。防水加工の革は、天気を選ばない。
- 厚み(マチ) 前回の記事で挙げた目安は13〜18cm。薄いものは背中ですっきり見え、厚いものは荷物が入る。
では、この3点で5本を見ていきます。軽い順でも価格順でもなく、最初の一本に選びやすい順です。
1|PELLE MORBIDA。迷ったら、まずこの一本
最初の一本に迷うなら、ペッレモルビダのメイデンヴォヤージュから見てください。重さ、形、革。どれも極端なところがありません。
革は、皮革の産地である姫路・松原地区で開発したシュリンクレザーです。下地を丹念に鞣し、乾燥させてから専用の機械で揉んで、上品なシボを立たせる。色は下地の段階から革の芯まで染めていて、仕上がるまでに約40日かかります。
重さは940g。H42×W30×D12cmで、A4が入ります。背中に当たる部分は細かなメッシュで蒸れにくく、背面には出し入れの多いものを入れるファスナーポケット。毎日使う鞄として、地味に効く作りです。
リンク先の色はネイビー。黒より柔らかく見え、紺のジャケットにもグレーのスーツにも自然に馴染みます。
Maiden Voyage バックパック MB060A(ネイビー)
67,100円(税込)。シュリンクレザー(牛革)。H42×W30×D12cm・940g。A4対応。日本製。付属品:ネームケース、ホイッスル。
Amazonで見る2|aniary。荷物が多い人の、二層の荷室
荷物が多いなら、アニアリです。
同じブランドで人気だった「グラインドレザー」のバックパックを、より上品なシュリンクレザーで作り直した一本。荒々しかった表情が落ち着いて、都市で使う鞄の顔になりました。
荷室は二層に分かれ、両サイドのポケットにはタンブラーや折りたたみ傘が入ります。メインの荷室には、タブレットを入れられるポケット。公式サイトの表記ではW30×H44×D18cm。5本のなかでいちばんマチが厚く、荷物の多い人ほど、この数字が効いてきます。
そのぶん、重さは1,150gと今回のなかでは重いほうです。毎日PCを持ち歩くなら、中身を入れて一度背負ってから決めてください。
革は日本製の牛革。鞣しを組み合わせて丈夫にし、時間をかけて揉んで柔らかくしたうえで、表面には水に強くする仕上げを施しています。
Shrink Leather バックパック 07-05001(ブラック)
67,100円(税込)。シュリンクレザー(牛革)。W30×H44×D18cm・1,150g(公式サイト表記)。日本製。
Amazonで見る3|ETIAM。光らない革の、いちばん薄い一本
背中をすっきり見せたいなら、エティアムです。
東京発のレザーブランドで、上質な素材と日本の職人技にこだわり、トラディショナルでシンプルな形を作ります。
このバックパックは、やぎ革のヌバック。表面を細かく起毛させた革で、まったく光りません。同じ黒でも、シボ革の艶とは別物の、スエードに近い柔らかさがあります。
マチは9.8cm。5本のなかでいちばん薄く、背負っても背中で膨らまない。ジャケットの上でも、後ろ姿の線がすっきり収まります。
その代わり、入るのはA4とPCくらいまで。荷物の少ない日のための一本です。それと、起毛革は水に弱い。雨の予報の日は、素直に別の鞄を選んでください。
レザーバックパック(BLACK)
96,800円(税込)。山羊革(ヌバック)。縦42.0×横27.9×マチ9.8cm・約1,000g。肩紐68.0〜83.0cm。A4対応。日本製。取扱店:BARNEYS NEW YORK
商品ページを見る4|objcts.io。革なのに、725g
軽さで選ぶなら、objcts.ioです。
エッセンシャルレザーデイパックは約725g。今回の5本でいちばん軽く、ブランド自身も「圧倒的な軽さ」とうたっています。冒頭の「革は重い」を、いちばん分かりやすく裏切る一本です。
革は防水加工を施した牛革で、ナイロンと組み合わせています。雨の日も気にせず使える。革のリュックとしては、大きな利点です。
柔らかい革なので、荷物の量によって形が変わります。空のときはスーツケースに平らに収まり、旅先でもそのまま使える。中には、14インチのMacBookに対応するクッション付きのPCスリーブがあります。
エッセンシャルレザーデイパック ミディアム(ブラック)
68,200円(税込)。防水レザー(牛革)、ナイロン。W34×H40×D16cm・約725g(公式サイト表記)。容量約21L。14インチMacBook対応。ベトナム製。取扱店:ESTNATION。在庫は販売ページで確認してください。
商品ページを見る5|ACATE。ロゴのない、いちばん上質な一本
最後は、長く付き合うための一本です。
アカーテのウルバーノには、表にブランドのロゴも刻印もありません。目印は、本体と同じ革で作ったタッセルがひとつだけ。何のブランドかは、持ち主しか知らない鞄です。
革は肉厚なシュリンクレザー。装飾を削ぎ落とした形に、あえてファスナーをむき出しで走らせています。日本の形とイタリアの職人技を組み合わせるブランドで、生産はイタリア。裏地はフェイクスウェードです。
W33×H43×D15cmで、ノートPCとA4がたっぷり入ります。価格は5本のなかでいちばん上。重さは販売ページに記載がないので、気になる人は確認してから選んでください。
URBANO シュリンクレザー バックパック(BLACK)
198,000円(税込)。表地:牛革(シュリンクレザー)/裏地:フェイクスウェード。W33×H43×D15cm。イタリア製。付属品:収納袋。
Amazonで見るレザーリュックを長く使うために
リュックは、鞄のなかでも革に厳しい使い方をします。背中の汗、肩の擦れ、床に置いたときの底。財布や名刺入れより、ずっと過酷です。
とはいえ、手入れは難しくありません。革靴ほどの手間もかからない。大事なのは、続けることだけです。
手入れの3点
- 使ったら乾拭き 柔らかい布で、表面のほこりと皮脂を落とす。ヌバックは布ではなく、起毛用のブラシで。
- 濡れたら陰干し 中身を出し、口を開けて風通しのいい日陰で乾かす。ドライヤーや直射日光は、革を硬くする。
- しまうときは詰め物を 中に紙などを詰めて形を保ち、通気性のある袋に入れる。ビニール袋はカビの原因になる。
まとめ:重さと革の表情を決めてから選ぶ
最初の一本なら、ペッレモルビダ。荷物が多いなら、アニアリ。背中をすっきり見せたいなら、エティアム。軽さと雨への強さなら、objcts.io。ロゴのない上質さなら、アカーテ。
革のリュックは重い、とよく言われます。けれど選べば、1kg前後に収まるものがある。そしてナイロンにはない、使うほど体に馴染んでいく変化があります。
秋冬のジャケットの上に、革を一つ。それだけで、リュックは大人の鞄になります。
※本記事には広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。
※掲載している情報は記事公開時点のものです。価格・在庫・サイズ展開は変更となる場合があります。最新情報は各販売ページでご確認ください。




















WARDROBE LAB編集部のひとこと
レザーのリュックで意外と見落とされるのが、服への色移りです。
買ったばかりの濃い色の革は、雨や汗で湿ると、明るい色のシャツやコートに色が移ることがあります。背中と肩は、ちょうど服と擦れる場所です。
最初のひと月は、白やベージュのコートと合わせる日を避けるか、防水スプレーをかけておく。コートを一着だめにしてから気づくより、ずっと安く済みます。