冗談みたいな見た目で、音は本気。AeroBull HD1のクローム・ブラック

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INTERIOR

冗談みたいな見た目で、音は本気。AeroBull HD1のクローム・ブラック

スピーカーは、見えないほうがいい。長いあいだ、そう考えられてきました。

壁の色に合わせ、棚の奥に収め、できるだけ存在を消す。音だけが部屋に残るのが、上品な置き方だと。

AeroBull(エアロブル)は、その逆を行きます。高さ64cmのフレンチブルドッグが、サングラスをかけて座っている。隠すどころか、部屋でいちばん目立つ場所に置く前提のスピーカーです。

今回は、その大型モデルHD1の、クローム・ブラックの限定版だけを取り上げます。誰が作ったのか、どう鳴るのか、どこに置けばいいのか。順に見ていきます。

冗談に見えて、作ったのは音楽家

AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック

AeroBullは、フランスのAeroSystem Companyと、シンセサイザー奏者のジャン・ミッシェル・ジャールが2005年に創業したサウンドブランドです。ジャールは、エレクトロ・ミュージックのパイオニアとして知られる音楽家です。

サングラスをかけたフレンチブルドッグ型のシリーズは、2017年10月に最初のモデルが登場しました。日本でも同じ2017年に発売され、一度見たら忘れない風貌で話題になり、一時は国内に入荷できない状態が続きました。

そして7年後の2024年冬、日本に再上陸しました。国内の正規代理店は、欧米のデザインブランドを日本で展開するモダニティです。

見た目は冗談でも、作り手は音楽家です。

ふざけた形を、音で成立させている。そこがこのスピーカーの面白さです。

音の仕組み。前に2つ、背中に1つ

HD1の中身は、2.1chのアンプです。前面に高音と中音を受け持つ50mm径のスピーカーが2つ、背面に135mm径の低音用スピーカー(サブウーファー)が1つ入っています。

前面の2つは、それぞれ独立してステレオで鳴ります。音の出どころが左右に分かれるので、1台でも音に広がりが出る。背面のサブウーファーは、低音を部屋に響かせる役です。

アンプ出力は合計200W(前面50W×2、低音100W×1)。周波数特性は45Hz〜20kHzです。小型のXS1が120Wなので、HD1はその約1.7倍の出力です。

接続はBluetooth 5.1で、コーデックはaptX・AAC・SBCに対応。音量は、サングラスの上にあるボタンで調整します。2台をつないでステレオで鳴らすTrueWireless機能もあります。

HD1の仕様で見ておく3点

  • 構成と出力 2.1ch・合計200W。前面に2つ、背面にサブウーファーが1つ。
  • 接続 Bluetooth 5.1。aptX・AAC・SBCに対応。持ち運ぶ小型のXS1と違い、HD1は据え置き型。
  • 2台接続 TrueWirelessで2台をステレオにできる。ただし、2017年に発売されたモデルとは組めない。

限定版は、クローム・ブラックの1色だけ

AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック 正面(1/5)1 / 5
AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック 斜め前(2/5)2 / 5
AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック 横(3/5)3 / 5
AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック 反対側の横(4/5)4 / 5
AeroBull HD1 限定版 クローム・ブラック 背面のサブウーファー(5/5)5 / 5

横にスワイプして画像を切り替え

HD1には、通常版と限定版があります。通常版はマット・ブラック、グロッシー・レッド、ホワイトの3色で、税込297,000円。限定版はクローム・ブラックの1色だけで、税込330,000円です。

差は33,000円。公式の仕様表で変わるのは、色と価格だけです。つまり、この差額はそのまま仕上げの差になります。

クロームは、鏡のように周りを映す仕上げです。黒でありながら、照明や窓の光を体の曲面に拾う。マットの黒が光を吸うのに対して、クロームの黒は光を映します。同じ部屋でも、昼と夜で表情が変わります。

そのぶん、指紋と映り込みは目立ちます。光る面は、触った跡がそのまま残る。置いたあとは、柔らかい布で拭く手間まで含めて付き合うものです。

マットの黒は部屋に沈み、クロームの黒は部屋を映す。

同じ黒でも、置いたときの役割が違います。

置く場所。高さ64cm、10kgを受け止める

HD1は、高さ64.1cm、幅43.5cm、奥行67.0cm、重さ10kg。棚に載せる大きさではありません。

向いているのは、床か低い台の上です。ソファの横、テレビボードの脇、玄関ホール。少し引いた位置から、全身が見える場所がいい。高い棚の上では、見上げる角度になってサングラスの顔が見えにくく、10kgの重さも気になります。

もうひとつ、背面にサブウーファーがあることを忘れないでください。背中を壁にぴったり付けると、低音がこもりやすくなります。

音と佇まいの両方で部屋を整えるスピーカーなら、以前取り上げたBang & Olufsenの「Beosound 2」もあります。あちらが部屋に溶け込む彫刻なら、こちらは部屋の主役になるオブジェです。

置き場所で見る3点

  • 床か、低い台に 高い位置は顔が見えず、重さも不安。目線より下に置く。
  • 背中を壁から離す サブウーファーは背面にある。壁との間に少し隙間をとる。
  • 全身が見える距離を 横顔と背中まで含めて一つの形。家具の陰に半分隠すと、良さが消える。

欠点も、先に書いておく

まず、価格です。税込330,000円。音だけを求めるなら、この金額で選べるスピーカーは他にもあります。AeroBullを選ぶ理由は、音と同じくらい、形にあります。

次に、好みがはっきり分かれること。サングラスをかけた犬を、かわいいと思うか、落ち着かないと思うか。家族と暮らしているなら、買う前に写真を見せておくのが賢明です。

そして、在庫です。リンク先の楽天ファッション(エストネーション)では、記事の作成時点で在庫が残り1点でした。迷っているあいだに無くなる可能性は、低くありません。

まとめ:隠さないスピーカーを、一台

AeroBull HD1は、電子音楽の先駆者が創業に関わったフランスのブランドの、フレンチブルドッグ型スピーカーです。2.1ch・200Wの音と、高さ64cmの体。限定版のクローム・ブラックは、周りの光を映しながら部屋に座ります。

スピーカーを隠すのが上品なら、見せるのは覚悟です。置く場所を測り、家族の同意をとってから選んでください。

部屋にひとつ、話の種になるものがある。それだけで、帰ってくる場所は少し楽しくなります。

WARDROBE LAB編集部のひとこと

クロームの限定版を選ぶなら、照明とセットで考えてください。

光る面は、当たる光で表情が決まります。真上からの強い光より、横から入る柔らかい光のほうが、体の曲面がきれいに浮かびます。

フロアランプの横か、窓から少し離れた場所。置いたら一度、夜に部屋の明かりを落として眺めてみてください。昼とは別の犬がいます。


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WRITTEN BY

WARDROBE LAB編集部

WARDROBE LAB / Editorial Team

30代・40代・50代のメンズファッションをわかりやすく・丁寧に伝えるメディア「WARDROBE LAB」の編集チームです。

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